満足度★★★★
泣ける舞台です
笑い満載のカトケンの舞台なのだが、今回のフレンチ・コメディーは、人間の温かさを存分に描き、泣ける舞台に仕上がっている。
息子が勝手に、老いた父親が住むアパートのルームシェア広告を出す。ここに応募してきた女子大生。老人を加藤健一、女子大生を瀬戸早妃が演じる。
頑固で融通が利かず、自分勝手な老人を存分に見せつける加藤は言うまでもなく、瀬戸の演技も軽快であり、かつしっかりしていて見応えがある。
半年間練習したというピアノの腕前もしっかり披露。なかなかの多才ぶりだ。
モデル出身だけあって、タイトなミニに身を包んで老人の息子を誘惑する瀬戸にご注目。
加藤は「フレンチコメディはえぐいんです」と言っているが、まあ、父親がたまたま一緒に住んだルームメイトを使って息子を誘惑し、離婚にもって行かせようとする筋書きは確かにえぐいかも。でも、見終わった感はとてもさわやか。