Obtain~over the horizon~ 公演情報 風凛華斬「Obtain~over the horizon~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    エンターテイメントのようだが…。
    海洋冒険ロマン...そのイメージは映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」(2003年公開から)のようでもあった。映画はその映像に訴えたが、本公演はほぼ素舞台で、その演出・演技で観客(自分)の想像を膨らませてくれた。
    登場人物は多いが、大別すれば3グループ(当日パンフに顔写真と役柄あり)で、前半の登場時はだいたいグループ単位で現れるので混乱することはないだろう。
    この公演は海賊船の描写が中心になり、その大海原の場面をどう描き出せるかがカギとなっていた。それは架空の世界であり、自由に時間軸を操作し大胆な発想が楽しめる。それをどう役者が体現し観(魅)せるか。その芝居は無風ではなく、心地良い風(テンポ)を感じた。
    しかし気になるところも...。

    ネタバレBOX

    梗概は、説明から引用「少年クルシュとトレジャーハンターの一行は伝説の秘宝を求め、 海底をさまよう大海賊ディルハムの船へと乗り込む。 その海賊船で一行を待っていたのは、とんでもない事実だった」となる。

    いくつか挿話があるが、回収しきれたのか疑問が残った。
    まず、お嬢様(イェン)が執事(セン)に言った、新製品(兵器?)とは何か。追跡する際の重要物に思った。この航海で試用するとのことであり、物語の展開にどう関係していたのか。
    次に地の果て(地球の先)で見つけた”糸(紙コップに巻き付け)”は本来の目的ではないとの説明であったが、その本来の使用とは何か。敢えて場面を区切っての会話など...。まだ些細なことはあるが、物語に影響しそうな事柄は気になる(観逃したかもしれないが)。

    大海原の帆船イメージ...二海賊団が幽霊船と交戦するシーンは、上手・下手から挟むのは右舷・左舷から乗り移るイメージであり、その臨場感をよく表していた。ほぼ素舞台ではあるが、上手・下手に段差のある台を設けてある。その高低差を利用しマスト、甲板、船倉など船の部位を表現している。その立体感は物語の壮大さとあいまって冒険活劇として動いている。そこに120年前に幽霊船になった悲しい恋愛話が絡む。愛しい人に死なれ、「秘宝」で死人を生き返らせ...。限りある「命」だからこそ、愛しく大切にしたいと思う。この時代を経て伝説化した話と、今に伝わる「秘宝」がしっかり繋がり観応えがあった。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/10/25 21:47

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