UN-TAN 公演情報 流世☆ロケット「UN-TAN」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    今後が楽しみ
    虚構という世界の中に描いた重厚な話、その場面ごとに緊密な繋がりを持っているようであるが、それが上手く結びついているのか、そして観客に伝えきれているかは疑問。しかし、面白い設定であり、演出にも工夫を凝らしている。

    ネタバレBOX

    優れた作家であるが少し変わり者、そして有名でもない...その筆は、第一次世界大戦から世界大恐慌までのアメリカ1920年代の混沌とした時代と、某富豪屋敷にある或る書(手帳?)を入手する、という多重構成で物語が展開する。登場人物は大勢いるが、基本的には会話劇(作家と編集者)のようである。前段の話は、米ソ冷戦時代からソビエト連邦崩壊までという後日談も描かれる。時代に翻弄される人間と、時代に関係なく人から人に手交されてきた書、その存在(記載内容)は何か、20世紀における闇に関わる謎が書かれているのか、この推理小説を読み解くようなミステリー、サスペンスの雰囲気は良かった。

    一方、小説なのか、空想話なのか、その複雑に絡み合う現実との切り結び(書の奪取までの「挿話」との関係)が不明確である。それゆえ公演全体が難しく感じられた。

    この舞台セットは、少し高い段差を設け床一面に英字新聞のようなものが敷かれている。上手にはモザイク柄の木椅子6脚、中央には机/タイプライター。薄暗い照明の下、重厚な空間は激動の時代をよく反映しているようであった。
    なお、この時代は現代または次時代にどう繋がっていくのだろう。この続きが観たいと思わせるような...

    次回公演も楽しみにしております。

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    2015/10/12 21:40

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