満足度★★★★
客席との一体感、熱いミュージカル
ブロードウエイでも名高いこの作品。日本では再演で、今回は若手有望株の俳優村井良大が主演・マークを演じる。ルームメイトのロジャーには堂珍嘉邦とユナクのダブルキャスト。私が観た日は、堂珍君でした。
ほかにもジェニファーとかIVANとかソニンとか、個性的なメンバーが勢揃いの舞台。これを座長の村井君がよく引っ張って進めている。連日満員の人気は、古くからの「rent」ファンも納得してみているからだとも思われる。
ただ、マークは役柄が仲間たちのところを立ち回る形なので、村井は控えめな感じがしてならない。強烈なシーンがある堂珍や、エンジェル役の平間荘一とIVAN(ダブルキャスト)に食われてしまっているようにも感じる。でも、逆に言えばそれだけ、この群像劇はそれぞれの個性が遺憾なく発揮されて成功しているとも言える。
ラストシーンが終わった後のスタオベはお約束のようだ。でも、キャストたちの底抜けの明るさ、前向きさには、ためらいなく立って拍手ができるできばえだ。