満足度★★★★★
総合的に素晴らしい
3時間35分、休憩1回。まさに「モーツァルトに脇役なし」の言葉の通り主役級が並ぶこの曲で、ソリストが粒ぞろい。ツェルニーナ役のユリア・レージネヴァが愛くるしくはつらつとしていてはまり役だった。石像役のライモンド・アチュトはもっと迫力がほしいところだが悪くはない。2階建てのセットにプロジェクション・マッピングを駆使し、回り舞台で回転。回転しながらもプロジェクションがぴったり合っていた。2階立てによりごちゃごちゃがすっきり整理され、話がとても分かりやすかった。多くの席から観易いという効果もある。ゆっくり回る舞台で転換が自然に感じた。プロジェクションは舞台表現の幅を格段に広げるので、オペラに限らず様々な舞台芸術で利用されるようになるだろう。総合的に極めて満足度の高い公演だったが、せっかくのロイヤルなのにこの曲は合唱の出番が少ない。この点はマクベスに期待。