その頬、熱線に焼かれ 公演情報 On7「その頬、熱線に焼かれ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ノーマン・カズンズ
    面白い。120分。

    ネタバレBOX

    1956 ニューヨーク
    広島への原爆投下から10年以上たち、米国の病院でケロイド治療(手術)を受けるヒロシマガールズたち。簡単な手術を受けたはずの智子(安藤瞳)が死に、動揺する女たちは、それぞれの想いを吐き出し打ち明け、ちょっとずつ前に進む…。

    女達の心情もそうだけど、当時の社会的な状況も考えるとかなりシビアな面白さ。もういっぱいいっぱいな気持ちでいる女たちが、治療という希望を頼りに、一歩踏み出しつつも恐怖と不安に立ちすくむ、そんな重さ。
    自身の美醜の話だけでなく、恋人や親、友人、人生と色々とテーマは変わりつつ、静かならが熱い会話劇。一番、ピリピリしてる弘子(渋谷はるか)が、白血病の友人(友子)を裏切り者と罵った罪の意識を抱えながら、不幸の原因を作った米国への恨みを内包して、治癒を目指す様が鬼気迫ってた。反面、死んだ智子の微笑みが、メンバーの心を癒し、前を向くことに繋がってるというこう構成がよい。
    勇気を出して手術を受け帰国した敏子(尾身美詞)が、マスコミに堂々と挨拶する姿を智子が見守るというラストもいい〆。

    話的に、被害者である女たちだけの会話であるが(ここがミソなのかもしれないが)、そうではない人間の存在がもっと組み込んであるとなおメリハリついたかなと。

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    2015/09/13 21:35

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