パ・ド・ドゥ 公演情報 劇団俳協「パ・ド・ドゥ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    愛...
    パ・ド・ドゥはバレエ用語で二人で踊ること。特にその場面は「愛」を表現している。本公演も愛を描いた内容であるが、そのシチュエーションが変わっている。
    説明にある、絡み合う「嘘」と、明かされない「過去」 冷たい接見室で繰り広げられる二人の「パ・ド・ドゥ」 ...それは愛の桎梏が裁かれるまでの”手かせ”を象徴しているかのようだ。
    舞台には二人しか登場しないが、その他の人物もその台詞から人物像が浮かび上がるようである。
    脚本・演出・演技とも素晴らしく、1時間40分がアッという間に過ぎるほど観応えがあった。

    ネタバレBOX

    愛の桎梏が裁きを受けるまでの手枷を象徴しているようだ。
    接見室での2人(元夫婦)の濃密な会話劇。その舞台セットはスチール机とパイプ椅子のみ。ラストは、それまでの漂流するような会話や行動が、今でも愛するが故のことだと分かってくる。この元夫婦の言い分の主導権争いのような二転三転する駆け引き...本当に緊迫感ある空間を描き出している。

    さて、女性の感情から見えること。元夫の歓心を得たい、また自分を見てほしいと切望する愛らしさ。その反面、怖い女心が垣間見える。
    一方、男性は自由気ままで、無関心、無頓着という浮揚したイメージである。
    この男女の間にある感覚的な隙間、そこに生ずるズレ・歪み、更には別の感情...機微のようなものが巧く表現され、ミステリー要素も加わり最後まで目が離せない。昔の流行歌♪別れても好きな人 を思い出した。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2015/08/26 19:41

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