満足度★★★★
今の時代にあった古典作品で面白かったです。
いつもいろいろなお芝居を観るたび思うのは、なぜ、いま、ここでこれが上演されているのだろう。なにを伝えたくて、この人たちはこれを上演しているのだろう。そういったことで、舞台というものが一期一会の瞬間的なものであるからこそ、その時代の文脈をしっかりと受け止めた、生きた作品に出会えると気持ちが大きく揺さぶられます。
そういう空気に気づかない、あるいは気づかないフリをして、作られたものには、どんなに楽しくその場で笑えたり泣けたりするものであっても、心に響くことはありません。
そんなことばかりを考えて劇場へ足を運んでいますが、このイプセンの名作は、とても130年も前に書かれたとは思えないほど、今という時代にあった物語で、こういうものを取り上げて上演されていることに何より深く感動いたしました。
こちらの劇団さんは初観劇でしたが、これからも注目したいです。