満足度★★★★★
秀作
定刻通りに始まり、2時間55分(途中休憩10分)は、丁寧な制作と鋭い問題提起を含んだ秀作だと思う。まず、制作は、芝居に馴染みのない客が観ても分かり易いストーリーとそれを支える演出や舞台美術・技術が素晴らしいこと。問題提起は、一人ひとりが観て感じ、考えてほしいところである。
自分の拙文は後記するが、この公演を再演するにあたって演出家・藤井ごう 氏が当日パンフに「いつか『あの時』に変換されてしまいそうな時代を、自覚ないまま生きる僕らに、この物語は人物たちは『今』を鋭く突きつけてくる。」と記載している。自分が漫然と思っていたことが的確に書かれていたので引用させていただいた。