メイ探偵登場 ~かわいい死刑囚~ 公演情報 劇団ハッピータイム「メイ探偵登場 ~かわいい死刑囚~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    探偵事務所が...
    舞台になっているが、本当に解決できるのか。
    「常軌を逸したミステリー・コメディ。残酷なのに、おかしくて、奇妙な愛の物語」はその通りであるが、本来は弁護士事務所の仕事である。しかし、そこは芝居の世界である。謎解きあり、テンポよい展開は楽しめた。
    なおコメディではあるが、社会的テーマが鮮明になっており、それは敢えて主張したかったようだ。

    ちなみにタイトル...メイ探偵登場の”メイ”とは...。

    ネタバレBOX

    表記メイにするところが洒落ている。この酒びたりの(酩)女探偵・(芽衣)は本当に名探偵なのか、迷探偵なのか、という本題でないことを多く書いてもしかたがない。
    この洒落たタイトルからは考えられない憤りを感じさせるのが、当日パンフの作・演出:忍守シン氏の「ご挨拶」である。少し引用させてもらえば「世の中に理不尽なものは数あれど、少年犯罪ほどその理不尽さの際立つものは昨今ありません。犯罪の被害者にとっては加害者の年齢は関係なく、ただ傷つけられるのみです。…」とあり、まだ続きがある。

    さて公演は、ミステリーであるからストーリーを楽しむということであるが、本作は構成もしっかりしており上手く展開していた。少しご都合的なところもあるが...。また、演出はコメディで笑いを随所に入れて飽きさせない。そして演技は主役の武藤芽衣(中島つづみ)がしっかり観せてくれる。逆に他の役者陣とのバランスが崩れたようだ。
    また舞台美術等であるが、酒びたりの割りにはきれい好きなのか。酒盛りあとの乱雑さがない。また検事バッチ(秋霜烈日)は遠目であるが、それに模した感じがでていた。この拘りのアンバランスが、所々で気になるが...。

    事件は死刑囚の母親(精神科医)が経営する病院での治療が発端。そこに通院していた死刑囚の先輩が、治験され洗脳されるのを見かね親殺しをする。そして自分が未成年であることを利用し捕まった。しかし、まさか死刑判決が下るとは想定していなかった。そして冒頭の先輩が依頼するシーンへ....。

    この少年犯罪は、19歳と20歳という年齢の壁よって、その扱いは大きく変わると(作者の思い)...。そして、この書き込みをしている今、神戸連続児童殺傷事件で罪に問われ、出所した酒鬼薔薇聖斗が本「絶歌」を出版した。その是非が話題になっている。しかし、遺族の思いを考えたら胸が痛む。
    本公演はミステリー・コメディとして観た時、実に観応えがあった。

    次回公演も楽しみにしております。






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    2015/06/21 18:48

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  • ご来場ならびに「観てきた!」コメント、ありがとうございました。

    台本を書き直し中に、とある事件が起きて影響を受けたりとか、
    本番公演中にまさかの本出版が重なったりとか、
    偶然にせよ色々と世の中の動きと関係した作品となりました。

    今後も様々なテーマに取り組んでいく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

    2015/07/01 23:03

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