満足度★★★★
中々深い
推理が基本となった作品であるが、酔っ払い名(酩)探偵、武藤 芽衣の着眼点の鋭さと助手光岡の明晰な論理が、縦糸・横糸だとすれば、アルバイトのもんちゃんは、箍の外れた世界への入り口であろうか。本日楽日で、推理物なので種は明かさず詳細は後ほど追記すが、単なる推理物というよりヒトの傷口を見つめ、切開することによって人間そのものを描く深みを持った作品である。照明が見事なのと曲のチョイスの良さ、演出のバランス感覚、シナリオの構成、役者たちの頑張りも心地よい。
惜しむらくは、ファーストシーンでボトルが空になっているのに蓋がキチンとしまっていた点だ。武藤の性格と能力の高さを象徴するつもりかもしれないが、蓋だけは取って、ボトルを行儀よくきちんと立たせて、観客に一種の違和感を感じさせるなどの方が導入部としては効果的だろう。
2015/06/28 19:16
「焼け焦げる魂」、勉強させていただきます。
今後ともよろしくお願い致します。