仲直りするために果物を 公演情報 城山羊の会「仲直りするために果物を」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ネタばれ
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    ネタバレBOX

    城山羊の会の【仲直りするために果物を】観劇。

    これでかれこれ8本連続の観劇であるのだが、今作に至っては「偉大なる空振りです~梅原猛」であった。
    何故、偉大なのか?
    それは今作が、岸田戯曲賞受賞直後の新作であったからである。
    では、何故つまらなかった?を述べるより、城山羊の会の面白さを追求していくと、その理由が分かっていくような気がする。

    城山羊の会の描かれる世界は、会話の節々から感じ取られる人間性とちょっとした言葉のづれによって生じていく人間関係の破綻を描いている。
    特に言葉のづれが生じ始めた瞬間からの中身のない会話と展開は本当に面白い。
    そしてそれからとんでもない方向に進み始めるのだが、その動き出したキャラクター達が知らない間に内に内に入っていき、何を考えいるのかは、キャラクターも観客の誰もが分からなくなるのだが、分からなくなればなるほど観客は、キャラクターの人間性を勝手に想起して、膨らましていき、山内ケンジの世界を肥大化していける楽しみがあるのだ、ここ最近では、キャラクターの行動が外へ、外へと向かっていき、キャラクターの行動原理が読めてしまう、すなわち観客は想像しなくても楽しめてしまう=想像力欠如=欲求不満=ツマラナイという方式になってしまうのである。

    そのように思うのは、やはり毎作毎作観続けているからであり、年間2本も作りつづける作家の苦悩も分かるのだが、城山羊の会のファンは何故か?作家・山内ケンジに対しての要求が高いのである。

    今作はお勧めでないが、初めての観る方には楽しめる作品になっている。

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    2015/05/30 12:11

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