満足度★★★★★
シンプルだからこそ、浮かび上がる
暗い荒野を彷徨うリア王、道化、そして影の三人・・・・リア王の姿、あり様がくっきりと浮かび上がる演出と3人の役者さんの存在感が見事です。
あれだけ色んな人物の思惑やら、策略やらが絡み合う物語も、リア王ひとりにしぼると、この状況を招いたのはまさに彼自身と言うことが、よくわかります。
リア王を演じた渡辺美佐子さんの呆けた王様、その心に一番理解と哀れみを持った道化の田中壮太郎氏、影の植村潤さんはリアの心にいる姫たちになったり、リア王の心の闇でしょうか・・・不気味について回ります。
3人のバランスも面白い舞台でした。