演劇LOVE2008 ~愛の行方3本立て~  公演情報 東京デスロック「演劇LOVE2008 ~愛の行方3本立て~ 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    【発情期】夏目、発情す!
    ドン・キホーテを小一時間、夏目慎也ひとりで演じきる。
    クソ長いドン・キホーテの話を小一時間でやるのは小気味よい。
    ただ、エピソードの積み重ねが単調で、思ったより早く飽きが来る。
    それでも、ラストは間違って感動しそうになること必至。

    そして、どんどんカッコよく見えてくる夏目慎也。
    これも多田淳之介のいう「嘘」の一つなんだろう。
    やはり、「嘘」は演劇にとって欠かせないファクターだ。
    そうでなければ、発情してる夏目が必要以上にカッコよくはならない。

    ネタバレBOX

    ドン・キホーテって、70章超の構成なんだ。長いはずだ。
    恐らく物語上絶対に関係ない話をうだうだ話されているのだろう。
    ラストに、「シェリー」に合わせて章タイトルがロールするのだが、
    まあ、それだけでお腹いっぱいになること請け合いである。
    そして、間違った涙が流れるかも。

    多田の作品解説において、嘘や見立ての話があった。
    ドン・キホーテが風車を巨人と見立て(てしまっ)たのは、
    観る側にとってみれば、演劇的な約束と同じことなのだ。
    読み替えれば、壁に体当たりしてる夏目慎也を、どう見るかって話。

    一連のシリーズは、演劇の根っこの部分を見つめ直すいい機会だと思う。

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    2008/09/23 01:01

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