満足度★★★
ヘッダの悩み、歪み、弱み
ヘッダ・ガーブレル
大好きな戯曲。
特に、エルヴステッド夫人役の岩崎友香さんが魅力的でした。
ヘッダのように派手な華やかさはないエルヴステッド夫人の、聡明さと仕草のたおやかさ、満たされない不幸な女感(?)か絶妙だった。あと、お綺麗だった。笑
ヘッダは非常にエネルギーと迫力があり、人々を引っ掻き回す暴力的なまでのパワーもあった。が、それだけに我儘な女がその報いというか裁きを受けて自殺に追いやられる、嫌な女(悪者)が退治される、という構図に見えてしまわないよう、注意が必要な、ような。ヘッダ役の女優さん、可愛らしいのに、見た目から勝手に予想していたよりも声が低く、絶妙に色っぽかった。ので、個人的には、もう少し、迫力でなく、何故かわからないけれど人を掴んで離さない不思議な魔力的な魅力が欲しかった、かな、と、思った。
男性キャストの俳優のナルシズムが時折ちらりちらりと見られ、折角のいいシーンで集中を折られたなぁと感じる所が数回あったけれど、テスマンのキャラクターが絶妙で観ていてとても心地よかった。
評論家気取りで色々書いてしまったけれど、全体としては、長いのに全く飽きる事なく最後まで観た。役者さんが生きるためにも、この強力なイプセンのテキストに対する演出家の解釈、のようなものがもう少し強くてもよかった。
舞台も、個性的な劇場の形を生かしていて面白かった。特に、テスマンの仕事机ひとつの向きで舞台の正面がぐるりと変わってしまったのには驚いた。
劇場の階段や入り口に小道具が置いてあるなど、小ネタも「あぁ!あれ!」となり楽しかった。
2015/04/15 22:38
エルヴステッド夫人役の岩崎友香です。
ご来場いただき、ありがとうございました。
また、コメントをご記入いただき、ありがとうございます!!
楽しんでいただけていたのだととても嬉しくなりました。
ご指摘いただいた点も、とてもありがたいです。是非とも、次回作に繋げたいと思います。
今後も精進してまいりますので、
演劇集団アクト青山を、どうぞよろしくお願い致します!!!!