満足度★★★★★
濃密な人間劇へと昇華していた
何年か前に、初演版も観ていますが、その時の公演内容とは、似て非なる作品になっていました。
初演版は、ワサワサと気忙しく、人間描写も、底が浅い感じを受けたのですが、今作品は、全体的に、落ち着いて、それぞれの登場人物の精神描写も、機目細やかでした。
戸井さんが、思いの外、ご活躍で、個人的に、大変嬉しく拝見しました。
韓国のセオール号の事件や、先日発見された武蔵の船体など、船への想いが、現実的な昨今の事情もあり、卑近な出来事として、胸に迫るものがありました。
拝見したのが、初日なので、できれば、もう一度、舞台が熟成した頃に、再度観劇したい気もします。