満足度★★★★
貴重な二本立て
昨年秋から体調を崩して最近まで病人生活だったのと、コリッチがアクセスできなかったりで、すっかりごぶさたしてしまいましたが、観劇数は少ないながらぼちぼち備忘録がてら挙げたいと思います。
『鶴八鶴次郎』は昔に観た先代八重子と17代目勘三郎の舞台が印象に残っていますが、成瀬巳喜男監督の映画版も好きで特に山田五十鈴には惚れ惚れします。『婦系図』でも共演した長谷川一夫との息がピッタリなのです。芝居でも観たいと思っていた矢先に、中村屋兄弟が初演するというので行くことにしました。
従来の新派公演ならこの二つの演目は昼夜に分けて上演するでしょうが、二つの芸道ものを堪能できる貴重な機会でした。
最近の客席は世代交代したせいか、新派の演目自体知らずに観に来ている年配客もいるようで、名場面にもキョトンとして拍手も来なかったりするので時代の流れを感じさせられました。