『灯籠』 公演情報 【カタオモイ.net】「『灯籠』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    透明感ある芝居
    タイトルと説明文である程度、内容が想像できるが、その演出は透明感、幻想的で面白い。ストーリーは可視化したようなものであるが、そこは演出・演技の妙で楽しめる。
    また若いキャストで初々しく、この物語がもつ瑞々しさにマッチしていた。

    ネタバレBOX

    物語の進行役以外は既に亡くなっている、という設定。舞台は高校・音楽室が中心で、そこに現れる男女3人の淡い恋心、憧憬が描かれる。
    原作とは流れだす季節が異なるが、その主筋はそのまま描かれている。夏にしか出会えない”君”を待ち焦がれる女子高生、その女子高生に恋心を持つ男子生徒、さらにはその男子生徒を好きな後輩女子高生が登場するが、みな自縛霊または地縛霊である。女子高生が待っている霊は自殺者で、その霊が良くない、と描いているところに違和感があったが…やはり死に方にも善し悪しがあるのだろうか。
    演出は盆灯篭が舞台周りに置かれ、間接照明として幻想的な雰囲気を醸し出していた。また、いくつかのボックスを配置し、その組み合わせで簡単に教室内の椅子やお墓をイメージさせ、あまり暗転させなかったのも集中力を保つには良かった。逆に舞台奥壁にイメージ映像を映す意味があったのか。韻文表現を映像に頼らなくて十分、その旋律は舞台上にあったと思う。

    今後の公演にも期待しております。

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    2015/02/08 11:53

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