暗く暖かな日々 公演情報 小松台東「暗く暖かな日々」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    目が離せない
    音楽も無い。照明や派手な道具やセットも無い。
    しかし、魅力的で最後まで引きつけられる舞台でした。

    ネタバレに続く

    ネタバレBOX

    内藤家長男 克則と妹 朋美二人兄弟は、長期入院中の母の見舞いをしながら、長い時間生活を共にして来た。

    父、内藤晴夫は、何十年も前に失踪し音信不通。その晴夫が突如帰ってきて「今日からここに住む」っと言いだした事から舞台が始まる。

    当然だが、娘 朋美は、身勝手な父晴夫が許せない。その息の詰まるピリピリとした嫌悪感が観て居る会場中に伝わる。

    晴夫は、うなぎの骨を手土産に帰って来た事で、事無かれを通そうとするが、当然許されるわけがない。この晴夫の身勝手さが九州男子の性質そのもので、観て居て納得できる。こんな奴が九州の身勝手な男そのものだ!!!そうだ、こんな感じだ。終始晴夫役の坂口候一の存在感が九州そのものだった。

    息子、内藤克則は、無職で頼りない。細かい事にうるさい。妹朋美に頼りっきりな姿は、本物のニートそのものだ。
    克則には、何故か可愛い彼女が居る。幸恵ちゃんは、克則の部屋で生活をしている。無職だけれど優しい克則なのか?っと想像が膨らむ二人の存在が素晴らしい。

    父晴夫には、親友、稲本勝が居る。稲本は世話好きで晴夫が口下手で許して欲しい気持ちを伝えられない事を知って居て、朋美と晴夫の仲を取り持とうとするその存在は、こんな人って必ずどこにでも居るっと言う感じが出て居て良かった。

    この舞台は、親子の亀裂のピリピリ感とそれを中和しようとする世話焼きの空気感が、見事に描かれている。違和感を感じさせる瞬間が無いと言っても良いくらいの、見事な出来栄えだ。

    是非、お勧めいたします。

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    2015/02/07 14:26

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