Hiroshige Blue(ヒロシゲブルー) 公演情報 ミヤタユーヤ「Hiroshige Blue(ヒロシゲブルー)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    移ろうもの移ろわぬもの
     木組みで作られた舞台美術は、火の見櫓に見立てられたり、様々な家屋に見立てられたりと話の内容に応じて様々に変容するが、開演前から流されていたBGMとのコラボレーションで見ると、竹林とも感じられ、面白い表現であった。

    ネタバレBOX


     ヒロシゲの母が三味線の名手であったことが語られ、ミヤタのダンスは、三味を弾く動作の模写から音楽そのものを表現する形に変わってゆくが、この転位が、今作の中心を為すダンスの主題だと考えられる。
    また、今作では、葛飾 北斎が、仇でもあるように悪し態に語られてゆくが、これは、其々の芸術家が、何を定規としたかによって変わってこよう。何れにせよ、観察することは、唯、対象を注意深く観ることではなく、事物の関係性を見定める点にあることや、表現の本質が、あらゆる偏見を廃し、真っ直ぐ見つめることに在る点等、本質的なことに踏み込んだ上で、どんな理念に従って定規を作るか。そこから先は、各表現者総ての価値観の根拠が、これに掛かる。力の優劣で、定規の基準が変わる大衆レベルではない。我々は心せねばなるまい、評判だけが評価を構築するのではないことを! 

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    2015/01/13 16:56

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