一句頂一萬句 -出延津記- 公演情報 タイニイアリス「一句頂一萬句 -出延津記-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    一萬言に優る表現力
    競演 東西南北 AliceFestivalの一環として上海戯劇学院(国立演劇大学)を招聘し公演したもの。この作品は現代中国屈指の若手ベストセラー作家 劉震雲 氏の原作で、若い陳一諾 女史が90分の編劇にした。

    本公演は、原語上演で字幕は映し出されない。その代わりに当日パンフに粗筋(プロローグ、エピローグ及び全12場)が記載された資料が配られる。もっとも「下層の庶民の言葉が通じない孤独、やるせない流浪感を描いて」いるのであるから、芝居に集中してみるのも一興かもしれない。

    本内容は、原作者、編劇者、そして舞台監督・演者は皆若く、それこそ、新しい世代が身体と心で挑む!という謳い文句に恥じない素晴らしいものであった。

    ネタバレBOX

    原作者が劉震雲 氏(「温故一九四二」の作者だったと思う)というところが、日本受けしたのだろうか。舞台は同じ中国・河南省という設定で、汽車の中で働いている楊百利が本当と嘘の入り混じった話をするところから始まる。

    その物語は、自宅を出奔し、放浪しながら人の善意、慈悲、裏切り、愛憎などいろいろな場面が展開される。その演出は素舞台に椅子、棒、などの小物と衣装(下手に吊るしてある)を場面に応じて着替えるというシンプルなもの。しかし、その表現は、言葉が分からなくとも十分に伝わるという不思議感覚を味わえる。またテンポもよく舞台に集中させる力量はさすがである。

    今後もこのような機会が得られることを望んでおります。

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    2015/01/12 13:35

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