満足度★★★★★
作品世界を理解する為には、3作品とも見ねば駄目かと!?
1月10日18:00の回を観て来ました。
萬屋錦之助一座「ざ☆よろきん」さんの公演は初めてだったのですが、面白かったです。
前半はギャグっぽい描写が多く、アドリブ大爆発と言った感じも見られたのですが、後半に行くに従い、ドンドンシリアスになって行き、最後は場内すすり泣きの音が聞こえるという感じでした。
歌舞伎を普段から目にする人間として、この作品の遊女達を見た印象を書かせていただくと…。
歌舞伎で描かれる遊女は、過剰に美化されている部分もありますが、本作では人間的な部分を描いており、その部分では好感が持てました。
この
「猫忠臣蔵」
と言う作品自体は、物凄く面白いものでした。
ストーリー的にも、俳優さん達の演技も、ダンサーさん達の踊りも良かったです。
ただ、3館同時上演と言う画期的な試みの影響もあってか、
「あれ、もう少しこのキャラが登場しても良いのにな?」
とか。
「もう少し、この場面についての説明がないと、ちょっと分かりづらいなぁ。」
と言う部分は正直有りました。
「本当に作品世界を正しく理解する為には、3作品ともご覧になる必要が有るなぁ…。」
と言うのが、観劇後の正直な気持ちです。
あと、本編には関係ない事なんですが…。
出演者の方が多いので、顔写真付きの公演パンフを作っていて欲しかったですね。
それは残念な所でした。
ただ、日本演劇界でも画期的な試みに立ち会えたのは、幸せな事だったと思います。