満足度★★★★★
企画演劇集団ボクラ団義!!
心底、この劇団を好きで良かったと思いました。
ストーリーは、久保田節(?)が炸裂した極上のサスペンスで、雷鳴と共に、謎が深まったり、死角がクリアになって視覚を取り戻したりする度に「ひゃぁ・・・(・Д・)!!!」と心の中でゾワゾワしてました。感情移入して涙を誘うというより、シカクで作られたパズルのようなサスペンスを堪能するっていう舞台だったような気がします。←ちょっぴり泣いてたけどね、私はw。
そもそも『シカク』は、ほぼ四人芝居。回替わりでメインの役者が異なり、同じ組み合わせは無い。しかし、投票回という観客の投票で出演する役者が決まるという回が1日(マチネとソワレの)2回のみ設けられてて、そこはどうなるか分からない。
前途の通り、ストーリーそのものも、もちろん面白いんだけど、変な話、役者たちのぶつかり合いでもあって、A○Bの総選挙を彷彿させたり、単純に自分の感情の動き方が、演じる人が変わる事で、こんなにも違うって思い知るのが、本当に面白かったし、楽しかった。
『シカク』を複数回(可能な限り様々な役者の組合せを)観ると“良い悪い”ではなく“自分の好み”が分かるんだと気付いたりもした。きっと通常なら自分の演じる役を自分なりの答えを作って持ち寄り、稽古場で共演者や演出家とひとつひとつ答え合わせをして、100点の答案用紙を本番で広げてくれるんだと思うんだけど、今回は本番の舞台で、観客と、その時に共演している役者とで答え合わせをしてくれたような、そんな感じでした。本当に、こんな事は初めて。ボクラ団義の、迸るチャレンジングスピリッツに心を震わせました。
『シカク』は(7周年なだけにw)7回観に行きましたが、これだけの期待を胸に『シカク』を観に行ける環境に自分の身を置いている自分と、この作品を素晴らしいと感じる事の出来る自分の価値観をほめてやりたいと思った位です。
もしも、企画演劇集団ボクラ団義を一度も観た事のない方がこちらを読んでらっしゃいましたら、私は「観て損はないよ!」と申し上げたいです。