満足度★★★★★
久しぶりのミステリータッチのコメディー
個人的にはこのライン好きです。
同作家さんの『迷宮入りはお早めに』に比べると、かなり親切で分かりやすくはなっていますが難解。
映画ならカットバックで瞬時にマルチ再現出来る「真相はこうだ」というシーンが、舞台だとどうしてもモノローグが多くなり、観客は集中力を失ってしまいます。
かと言って、全て演者が再現するのは、くどくなるし長くなる。
舞台でのミステリーはアガサ・クリスティーの『ねずみ取り』以上に複雑な物を扱うと、どうしても置き去りになってしまう観客が出てくるのが難点です。
コメディーミステリーと言うことで、ユルユルのストーリーを書いていると観客に思わせて、実は確り書いているんだよというスタンスのこの作品は実に憎いです。
コメディーとミステリーの境界線を巧みに操っているのがコメディー作家としての巧さを見せていると思います。