時代絵巻AsH 其ノ伍 『白殉〜はくじん〜』 公演情報 時代絵巻 AsH「時代絵巻AsH 其ノ伍 『白殉〜はくじん〜』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    練られたシナリオ
    勤皇・佐幕ものとしては、珍しく、登場人物に個性を持たせることに成功したシナリオだ。結果的にイデオロギーの厭らしさに流されないだけの魅力的な人物像を立ち上げるのに役だっている。演出も、自然な流れを作り出してグー。殺陣のシーンが、かなり多いのだが、これも全体的に上手い。殊に、斉藤 一(山口 次郎)を演じた黒崎 翔晴の殺陣が良い。

    ネタバレBOX


    人望厚かった会津藩家老、萱野 権兵衛を中心とする勢力の動きで会津政治を代表した視点も良い。当然のことながら、会津藩と縁の深かった新選組、長岡藩なども重要な役割を果たす。対するは、薩長の官軍である。朝廷を長らく警護してきた、会津藩にとって、朝敵の名は理不尽なものではあったが、朝廷サイドには、薩長によって漸く貧乏から脱することのできた実際の生活があった。この辺りのリアリティーを描いて力がある。このリアリティーは、矢張り家老職、山川 大蔵の弟・健次郎を、襲って来た官軍兵士から守る為に大怪我を負った、幼馴染の新太を「介錯せよ」と迫った斉藤 一の、戦争を知る者のリアリティーにも通じる。

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    2014/12/10 18:41

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