満足度★★★★
緊張感のあるコラボレーション
地点と『ファッツァー』(作:ベルトルト・ブレヒト)で共演している3ピースバンド、空間現代のライブに地点がゲスト出演する形で、『ファッツァー』の抜粋が上演されました。
前半40分程度は空間現代の演奏がノンストップで続き、途中で真っ暗になった後に役者6人が奥の白い壁の前の一段高くなったステージに登場し、区切り無く『ファッツァー』が始まりました。
役者はほとんどの時間を背後の壁に張り付くような形でポーズを取っていて、複雑なビート感と構成の音楽に対して音が鳴っていない時間に台詞を言う構成となっていました。役者が倒れ込むとセンサーで制御されたベルの持続音とストロボの点滅が作動する仕掛けとなっていて、音と光が切迫感を高めていました。
抜粋での上演だったこともあってストーリー的には良く分からなかったものの、演劇と音楽の緊張感のある拮抗に引き込まれました。
アフタートークでコラボレーション第2弾がアナウンスされ、次はどのような方法論でコラボレーションするのか楽しみです。