満足度★★★★★
丁寧さとテンポの良さのいい塩梅(あんばい)
漫画「月光条例」が丁度週刊少年サンデーで始まった頃に
サンデーを買うのをやめてしまったのと、
当日パンフで確認した登場人物の多さ(30人以上?)とに
「ちゃんと物語理解できるかなあ?」という不安があったのですが、
いざお芝居が始まってみれば主人公始め数々の役どころと
その背景設定が観客を混乱させないぐらいの
ほどよいペースで登場していきつつ、
お芝居としてのテンポは中だるみさせずと
丁寧さとテンポの良さとが光るお芝居でした。
そして登場人物がお伽話の各役どころというこの舞台、
カプセル兵団のいつものビジュアルイマジネーション演出に
+αで衣装や(手作り)小道具がこれまた活きて各役が映える映える
、観劇のみでなく目にも楽しい舞台でした。
(鉢かづき姫がまさかスピニングバードキックするとはアクションにも驚きです。)
そして原作の良さなのでしょうが、「お伽話」の多くは
ただ楽しいではなく、悲しさの中に作者がテーマを語るものが多く、
そのテーマ性が本劇にも活きているので泣ける場面も多々、
原作をほぼ知らない自分でも
本作は思わぬ大作だった、と納得の出来る作品でした。