満足度★★★★
これぞ空極のシットコム!?
と言いたくなるような、面白い設定でした。台詞がみなさん綺麗ですごく聞きとり易く、せりふ劇の楽しさを堪能。お芝居ってこうじゃなくちゃ!と思った。平日のマチネにもかかわらず、通路もすべて補助席で埋まるほどの盛況も納得。客層も老若男女を問わない。これは携帯電話に係わるお話ということもあるのだろうと思う。この異常な発達を遂げている機器に関しては、便利さとともに何か不穏なものを感じている人も多いのではないだろうか。一時社会現象にもなったゲーム機の発売はまだ理解の範疇だが、携帯は現代のアジテーターに近い力を持ちつつある所が何だか怖い。この、人を引き付けて止まないものに魅入られた人々のシリアスさと、いきなりどーでもよくなる瞬間を描いて、単なるお笑いで終わらない、すごく上質のコメディでした。う~ん、中野さんは果たして幸福な人なのがどうか、考えてしまいますね。