Re・BIRTH-南総里見八犬伝異聞- 公演情報 super Actors team The funny face of a pirate ship 快賊船「Re・BIRTH-南総里見八犬伝異聞-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    流石長い歴史を生きて来た古典
     言わずと知れた曲亭 馬琴の「南総里美八犬伝」をベースとした作品だから、読んでいる方も多かろうが、念の為、一応粗筋を記しておく。(追記2014.10.22)

    ネタバレBOX

    宝珠チームを拝見、今作は、南総里美八犬伝異聞の前半である。前半だけで3時間の大作だが、隋所にきらりと光る科白があり、殺陣も多く飽きさせない。殊に注目すべきは、怨霊となった珠梓が、女の身の不幸を切々と訴える場面で、男女差別に煩くなった現代に於いても、その科白の訴えはいささかも古びていないのは、流石である。また、その訴えが、玉梓を悪の権化として描くというより、女性の哀れを通して人の哀れとして描いている所に、普遍的な文学作品の質を見る。
     今作の時代設定は室町。結城の戦いで敗れた里美 義実は、安房へ落ちのび裏切った山下 定包の首を討った。その際、定包の妻、玉梓の命は助けると約束したが、忠臣、金碗 八郎に“生かしておけば国を滅ぼす”と諭され、首を撥ねてしまった。首を撥ねられる前、玉梓は、里美一族の根絶やしと国を崩壊させることを呪詛として投げつけた。
     時は下り飢饉に見舞われた義実の城を、隣国の領主が襲った。形勢不利と見た義実は、敵将の首を討った者に姫をやる、と下知。その任を果たしたのが愛犬の八房であった為、伏姫は、八房の妻となった。
     と、玉梓の怨霊が現れ、姫が、八房の子を身籠りやがて八つの命を生み落とすと予言する。姫を守ろうと果敢に戦った八房は、無残に殺されたが、その念は、姫を懐妊させていた。そこへ、許嫁の金碗 大輔が姫を救いにやってくるが、玉梓に翻弄され、姫を殺めてしまった。亡くなる前、姫が気を放つと、彼女の数珠から八つの珠が飛び散った。その一つ一つには一文字ずつ文字が刻まれていた。その文字とは、仁義礼智忠信孝悌の八文字。
     大輔は、その後、伏姫の菩提を弔い、悪霊となった玉梓の怨霊の呪いを解く為、飛び散った珠を持つ八人を探す旅に出た。姫の菩提を弔うのであるから、当然、出家してゝ大と名を変え、僧形に身をやつした。
     更に時は、流れ、ゝ大ハ、次々と成長した珠の持ち主達に出会い、玉梓との決戦に向け力を蓄えてゆく。

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    2014/10/21 02:12

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