優しい宮崎弁、優しい つながり
宮崎を全国区にしたのが東国原英夫前知事だった。
彼は代議士を務めていたころ、当時所属の政党党首•石原慎太郎氏を「うちの大将」と形容していた。私の前に臨席した 「アタマ」(後頭部)を拝みつつ「あんたは石原軍団」の一員かと、その切り替えの速さに驚いた思い出がある。余談はさておき、宮崎すなわち 地方政治のイメージくらい しかなかった。
この芝居の舞台は「喫茶店」だ。
宮崎の牛、豚、金柑が出る幕はない。唯一の「ご当地」は 役者が方言指導を学んだであろう宮崎弁である。
「だっちゃ」が可愛い。
九州弁に「強面」を感じる本州人もいようが、この芝居では「美顔整形」してしまっている。田舎の「ぬくもり」「優しさ」「温かさ」も残存する宮崎弁は、舞台全体におけるアクセントだった。