ホラフキ ~あなたの職場、幸せにします~ 公演情報 劇団与太組「ホラフキ ~あなたの職場、幸せにします~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ディレッタントの自分には不思議な感覚の作品
     自分はディレッタントなので、こういう会社は大っきらいだし、こんな管理下では働けない。そも、広告を創るという作業は、自由裁量の範囲が広くなければ良いものなど作れない。自分が広告を書いていた頃、やはり、まあ、大体、出勤時間は守っていたものの、クライアントとの打ち合わせや、デザイナーや、カメラマン、モデルとの打ち合わせ等々の理由があれば、それがすんでから出社するのは当たり前。その代わり、閉めが迫っている時は事務所で寝泊まりしながらなんてこともよくあった。それが、当たり前で、下らない愚痴なんかこぼすのは、イギタナイと軽蔑していた。愚痴をこぼすのが当たり前なんて感覚でやってるから、何時まで経っても日本の企業の多くが駄目なんじゃないかな。中小に対する、大企業の態度は酷いもんだし、何もしないで丸投げするだけで3割抜くってのも、糞ではあるけどさ。それでも、広告とTV局の仕事はギャラがいい。

    ネタバレBOX

     適当な事を言っては、社員の心身の疲れを癒し、仕事を楽しく効率的に進めようと作られた“休憩室”。そこで働く河原は、カウンセラーだが、システム設計などの専門家、鈴木と組んで、効率重視の新社長の下、様々な企画を実現してゆく。若手や女子社員には好評なのだが、休憩室での会話は盗聴され、つけさせられたリストバンドは、社員の位置情報などが取れるチップが埋め込まれIT技術を用いた監視システムであった。勿論、モニター用にカメラも設置されている。
     一方、河原が、この会社に入った目的は他にあった。自分が崇拝していた上司が、この会社で仕事をし、広告で大ヒットを飛ばし、賞も獲ったのに何故か社を止め、行方知れずになった原因を探ろうとしていたのである。
     それは鈴木姓が多いこの地方の、歴史にも関わることであった。元々、この地域には、狩猟、採集を生業とする先住民が居た。ミスミ一族である。だが、彼らは、稲作農業技術を持った鈴木一族の先祖によって、平地を追われ、山に移り住んだ。無論、其々の氏の中から、自分達のコミュニティーを出て相手のコミュニティーに打つる者はあったが、一度、コミュニティーを出た者の復縁は許されなかった。狩猟採集民の性格は、自由奔放である。生活の安定性は低いものの、その生活には、縛る物が少なく、発想は自由で野山に融和して生きていた。一方、農耕民族は勤勉で技術力も高かったが、土地に縛られ、因習に縛られて自由度は低かった。また、農業は、天候に大きな影響を受ける。冷害や旱魃、大雨、長雨等々の影響で作物は生育は大きく変化する。日照りに喘ぐ時には、山の天狗と言われる人々に仲介をして貰って龍神に雨乞いをした。河原が尊敬していた先輩は、この天狗一族の血を引いており、雨女だった。然し、彼女の自由な発想とポテンシャルの高さは、広告業界では優れた才能として評価され、同僚、社内の様々な人間から多大の嫉妬を買っていた。それで、彼女が会社を辞めさせられ、それを苦にして失踪したのではないか、というのが河原の推理であった。然し、事実はそうではなかった。未だ、公演があるので、ここから先は観て頂こう。

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    2014/09/16 02:18

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