まあ、本当にリアルなレベルで秘密研究をしようとしたら、インターネットをアンドロイド達が、スパイ機能防止の所作も見せずに使って居ること自体、甘っちょろくて話にならないが、まあ、御愛嬌である。何故なら、話の本筋は別にあるからである。その本筋とは? 初めて、島を旬日に亘って離れた博士は、周囲から研究と結婚した、と思われる程の堅物だが、実際には、結婚しており、子供まで居た。博士が島へ戻る予定日の3日前、その 子供が、守役のネネと共に、島へやってきた。 ネネの前では、猫を被っているこの餓鬼、頗る性質が悪い。アンドロイド性質が反抗しようとすると、前に自分のお守をしていたアンドロイドは自分に逆らった為、父に良いつけたら、ルンバにされてしまったなどと嘘をつくので、それが、嘘だと分かる迄アンドロイド性質はこの餓鬼に散々苛められた。然し、彼自身が学校で苛められている事実が判明し、アンドロイド達は、其々の方法で対応策を教える。其々の方法は個別矛盾したりしているのだが、根底にあるものは、同じであった。即ちOne for all, all for one.そして、アンドロイド達が、苛めっ子対策として教えたのは、闘うこと、非暴力だが主張を曲げないこと、そして逃げることであった。考えてみれば、この他に苛めを避ける方法は無いのではなかろうか? このような問いは、主人公の子供に投げられることにより、実際には観客に投げられていると考えたい。何れを選ぶかは、観客に委ねられているのであるが、このような問い掛けを行っている点は見逃せない。