満足度★★★
多彩な出演者
日本・中国・韓国のダンスや音楽のグループが出演するガラ公演で、伝統芸能から舞踏、アイドルグループまである、とりとめの無いセレクションが楽しかったです。
福建省梨園戯劇実験劇団(中国)
実験と名乗っていますが伝統的な作風のグループでした。しっとりしたソロの歌と踊りの演目と、いかにも中国的な色彩鮮やかでユーモラスな演目との対比が目を引きました。
泉州南少林武術団(中国)
拳法のデモンストレーションで、全員での型の披露から始まり、3種の武術を3人が同時に行ったり、目隠しをして棒術の組み合いをしたりと、スリリングで引き込まれました。
伝統国楽室内楽団「律(ユル)」(韓国)
日本の雅楽に似た編成で、古典曲、韓国の笛・ピリの独奏と舞踊と映像作品のコラボレーション、パンソリに基づくリズミカルな曲が上演され、力強い響きが印象的でした。
LDP(Laboratory Dance Project)(韓国)
大勢の男性ダンサーからなるカンパニーで、ヒップホップのテクニックを用いた、コンテンポラリーとポップスの振付の中間的な作風でした。抑圧された感情が解き放たれた様なムーブメントに迫力を感じました。
でんぱ組.inc(日本)
他の出演者達と全く異質なアイドルグループで、公演全体の中で良いアクセントとなっていました。芸術といった感じではないものの、今の東京の一面が反映されている様に感じられました。
山海塾(日本)
舞踏を代表するグループの過去作のダイジェスト版で、独特の美意識が際立った密度の高いパフォーマンスでした。序盤で一人一人が静かに舞台袖から現れるのが印象的でした。
コンドルズ(日本)
学ラン姿で踊るグループで、言葉や世代を問わない分かり易いユーモアと
迫力のある群舞が魅力的でした。舞台両脇の足下から照らす照明の中でソロで踊る近藤良平さんのダンスが格好良かったです。
序盤は様々なタイプの出演者と人形劇による3カ国語の司会進行に戸惑いの空気感がありましたが、最後に出演者と客全員でオリジナルの盆踊りを踊って賑やかに終わりました。