満足度★★★★★
魅力的な出演者たち
7作品を観終えて最初に思ったのは「よくこれだけ魅力的な出演者をそろえたなあ」ということだ。出演者には女優だけでなくミュージシャンもいるのだが、各作品が彼女たちの本来の魅力だけでなく意外な魅力(ふだん演じないであろうこと)も引き出していた。出演者それぞれにファンがいるので、お目当てではない出演者の作品を観る場合があったと思うが、多くの観客が全ての作品を楽しんでいたように感じた。
昨年のリーディング公演「サマーホープ」がきっかけで澁谷桂一さんの作品が好きになり、この1年彼の作品(リーディング公演、映画、音楽)を鑑賞してきた。今回の7作もそれぞれ良かったが、もともと演劇畑ではない彼が「サマーホープ」と「夢で逢えた(ら)」の2作品を素晴らしい「ひとり芝居」として完成させていることは特筆すべき点である。
特に「夢で逢えた(ら)」の藍乃聖良さんには驚かされた。凄い女優さんだと思う。
また、魅力的な写真とテキストからなる有料パンフレット、アフターイベントの白波多カミンさんミニライブや物販など、少人数で運営しているにも関わらず、イベントとしての完成度も高い。
あえて注文をつけるとしたら、数分でも開演が押すのであれば、定刻にはアナウンスした方がいいだろう。
そして、最後になるが、やはり安川まりさんは素晴らしい女優だと思った。「サマーホープ」はもちろんリーディングの「発光」も素晴らしかった。でも、やはり私は「サマーホープ」が一番好きだ。今後も繰り返し上演して欲しいと思う。