満足度★★★★
初日の3本
白波多カミン「九月の空に落ちるるる」
演者は役者ではなくシンガー・ソングライターで、関西訛りという変化球。
某コミックの人物が現実界に降り立つという内容も考えればもはやビーンボール?(笑)
が、二重構造にしたツクリやシンプルながら表現力ある照明なども含め、やはり本格派。
栗又萌「路上のメリークリスマス」
リーディング部分がメインで、一人芝居がそれを包み込むようなスタイルは「九月…」と同様。
主人公の語りは控え目ながら彼女を取り巻く人物たちは写実的に演ずることでアクセントを付ける演出と、音楽の使い方が巧み。
松井玲奈(藍乃聖良)「夢で逢えた(ら)」
こちらはテキストを持たない完全一人芝居。
出落ちと言って過言ではない冒頭から作者の妄想炸裂気味なマンガチックな学園ラブコメが展開されたかと思いきや、後半はしっとりとした趣に転じ、その対比が鮮やか。