安部公房の冒険 公演情報 アロッタファジャイナ「安部公房の冒険」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    解りやすかった文豪の後年期
    あんましヒネリを感じなかったなぁと思った90分

    (でも、しっかり記憶に残る作品でありました(^^)

    ネタバレBOX

    佐野さんでも台詞噛む(ほんの少しですが)んだなぁとか思ったデス(^_^;)

    ほんとストレートに晩年の安部公房という作家?劇作家?
    の生き様が観れたと言えます・・(とっても理解しやすかったと)
    <キッチリ開演時間で始まったトコもポイント高いです>

    舞台は左から書斎に置くような机に、中央が白いソファー+テーブル、
    右がキッチンテーブル&椅子×4脚と配置し、
    上からのスポットライトでその家具照らして舞台場面として進んでいきます。

    食事などはリアルに出してて、
    暗転?時の場面は黒子さんが音も立てずに片付けていかれましたね。
    (緊張感が半端なく伝わりましたデス)

    狂言回しに白服のユニークな男性が出てきて最初と最後に物語をまとめます(勝手に”白男”さんと命名(^^)=後半少し本編とも関わります)
    ~人を喰った話として作品を〆ていきました~

    話は忙しいと毒づく安部先生が目をつけた女優と、
    懇ろになって”アベコベ先生”が前立癌で死亡するまでの展開でした。
    (20年続いた愛人関係ってのも凄かった)

    舞台を理解して舞台に必須な本妻と、作品に合う女優である愛人・・・。
    直接対決もあり、ほとんど昼メロの展開を存在感の強い佐野先生を中心に舞台のセットを上からのスポットライトで限定して見せるユニークな表現はも白かった。基本3人の会話で進行する会話劇であり、劇評なども、憤る先生の台詞から推測するという限定芝居といえました。日本では受けなかった作品を現地=海外でのシチュエーションに変更して喝采を浴びたという話も刺し込み。作品の本質は言語や国では変えられない=本物はキチンと伝わるものだと確信するシーンには納得できたです。(OVAのBJで、拒食症の女優さんの話の中に出てきた嫌味なマスコミの男の台詞を思い出しました=「あたし程度の者が何を言ってもやっても”本物”ってのは潰れないものです」といったニュアンスの台詞でした=好きなんですよ、この記者の役(^^)

    静かな抑揚を抑えた作品でもあり、合わない人には眠気を催す話ともいえます=場内でしっかり寝てしまった人もいましたから・・・。

    隠し玉としての情報量の良さは好きなとこで、満州の国歌を歌った佐野氏に驚かされました。 って国歌あったんですね満州って!

    演劇の基本として利ザヤ出すには団体客が重要とか・・・いう情報も勉強になりました

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    2014/08/27 04:31

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