このエネルギーを五感で感じて…。
物語は解体され登場人物の関係性のゆらぎだけが一貫して演じられて行く。中山祐一郎はその中でものすごいパワーと、戯曲に対する信頼感をもって、この世界の登場人物を全うする。そして、世界の登場人物に実生活も不条理的な匂いがする奥菜恵が素晴らしい演技を見せる。その中に登場する伊達暁も一番まともそうで、やはり同じ穴のむじな系なのである。長塚圭史は、このような不条理劇の嗜好がある。そういう作品を愛する傾向があるのは前から分かっている。この観客の反応は、数年前の公演(それは阿佐ヶ谷スパイダースとしての公演ではなかった)、観客から不評の嵐だった三好十郎の「胎内」の時を思い起こさせた。あのときも確か奥菜恵。
大変長文になりますので、これ以降も読んで下さる方は http://palove.blog.shinobi.jp/ へどうぞ。