交互に光る動物 公演情報 ブルーエゴナク「交互に光る動物」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    外面 正常 内面 狂気
     北九州市で2年半前に旗揚げした若い劇団だ。座長は、現在23歳。旗揚げの時に3年以内に東京公演を打つと決めていたそうで、2年半で実現した。先ずは、おめでとうと言いたい。

    ネタバレBOX

     座長の年齢から察して貰える通り、若い劇団だから“北九州市(小倉などをイメージして貰うと良いかも)に住む人達の意地やしぶとさ”を描いた、と言われるなら、そうなのかも知れない。
     然し、自分の見方では、擬制の維持の為に嘘しかつかない大人達への徹底的な不信感が現れた作品のように思えた。
     衆知の事実ではあるが、日本は、アメリカのポテンシャルベースである。嘗て中曽根がレーガンに対して「日本は不沈空母だ」と国辱そのものの発言をして握手していたことがあったが、無論、アメリカの日本認識を言った発言という意味では、媚びでも何でもなく、正鵠を射た発言なのである。それ故、こんな売国奴が勲一等を貰っているのだ。勲一等では、東京大空襲を始め、日本各地の空襲を指揮し、日本民衆大量虐殺を行ったカーチス・ルメイにも日本は、この勲章を与えている。更に、日本は、首都周辺をアメリカ軍基地に囲まれ、空域の優先権は第一にアメリカが持っている。そんな「国」の首長が、自分の責任でこんな不平等や大迷惑に一言も発することなく、尖閣を購入して、亜細亜の隣国とのいざこざを惹き起こす。首相は首相で、最低限、何万年単位で考えなければならない核廃棄物問題を隠し、何ら問題の片付いていない原発事故にも頬っかむりして、アメリカの言いなり。集団的自衛権でも得をするのは、アメリカだけだというのは地位協定を読めば明らかなのに、そういった被植民地の実体を隠すことばかりに血道を挙げて、日本全土の沖縄化を推進している。一言で言えば、アメリカの植民地である日本の実体を隠し、独立国の体を装う為に擬制を敷き、大人は共犯で嘘をつき続けているのだ。
     そのことを若者の真っ直ぐな目で見、切り取った作品ということが出来よう。従って、自分の解釈では、かなり理屈っぽい視点がベースにはあると睨んでいる。言い方を変えれば、見えている事象総ての背景にある動機、利害、作意などを総て読み取り、対処したい、との思いを感じるのだ。然し、論理的にそれを徹底する限り、不可知論に陥らざるを得ない。だが、経験も未だ浅く、独自の判断を自らの経験に頼ってはすることが出来ないのが、若者と言う名の“老人”であってみれば、論理で食い下がる他、大人に対抗する道は無い。このようなアンチノミーを通して、認識や意味が追求される一方、意味の形骸としてのルーティンワークが、大人への通路として、その危険な顎を広げている。分かり易く言えば、外面正常、内面狂気とでも言えるだろう。だが、他に採る道が無いとすれば、彼らは、アンヴィヴァレントな道を行くしかないのである。結果、判断は停滞・停止し、精神は、本能に屈服する。そのように危険な可能態を群襲劇2作目で描いているのだと考える。シャブ関連の検挙率、1位。治安の悪さも波ではなく、ロケットランチャーが見付かる等々が起こる街とは、植民地の癖に、独立国だと嘘をつき続ける日本の縮図である。そして、交互に光る動物とは、集団的自衛権とやらで人を殺し、殺される状況下での敵と己のことかも知れない。その時、人は、動物であるより獣そのものであろう。

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    2014/08/02 12:25

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