猫のサロン~家族のはなし~ 公演情報 猫の会「猫のサロン~家族のはなし~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    「クツシタの夜」を鑑賞
    作家の言う“寄る辺なさ”を充分感じられた。「ひつじ座」という劇場もこの芝居の世界を表現するのにピッタリの空間だった。

    ネタバレBOX

    颯子を演じる菊池佳南がいい。彼女の表情やセリフ回しが“寄る辺なさ”を物語る。

    冒頭、室内に散乱した彼女の衣類が最後はすっかり片づけられて空虚感に満ちた部屋が現出する。当初、虚ろで混沌としていた颯子の心情(それはどっちつかずで真情を消して見せない夫、文男への苛立ちか)が最後には全てを捨てて新たな旅立ちをする彼女の真っ新な心境への変化を表しているようにも見える。

    何度か家出を繰り返しながら、文雄とやり直したいと思っていたようだが、野良猫の保護活動に夢中で颯子の話は上の空の文雄。「嘘だけはつかないでほしい」と言いながら禁煙の誓いを破って陰でタバコを吸っていた文雄。もはや颯子は文雄と暮らし続けることはできなかった。ラストの「バッーカ!」に全ての思いが込められている。(でもどこか未練を残しているようにも見えた。)

    元々猫好きで惹かれあった二人だと思うが(夫婦寄り添ってマーガレットやクツシタを見守る時の幸せそうな顔といったらない。)猫のことが元で別れることになるとは皮肉なものだ

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    2014/07/24 14:46

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