TERAMACHI 公演情報 Baobab「TERAMACHI」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ぶぶでもどうぞ
     舞踊劇という形なので、通常の演劇とは全く異なる。科白は殆ど無いし、デフォルメされていたりもする。様々な仕掛けが楽しい。ぶぶでも・・・。とは、京の特性を表すとしてよく引き合いに出される話だから、説明はしない。音響、照明も気の利いたものだ。楽しまれたい。

    ネタバレBOX

      京の都は難しい。信頼される迄に大変な日時が掛かる。これは、京都に暮らした人間にしか分からないだろう。何せ、十代の女の子が、病葉の美を称揚できる程のセンスを持った町だ。なまじっかな美意識が太刀打ち出来る訳が無い。一方、東男に京女とは良く言ったもので、それだけのセンスを持つ京都女性なればこそ、東の国の武骨は、微笑ましくも映るのだろう。Baobabは、この点に着目しているように思える。彼らがずっと主張し続けてきた“土着的身体性”に日本舞踊や歌舞伎の美意識を織り込んだ今作では、歌舞く姿勢と三鷹から京への距離は距離として突き放す意識的所作が相俟って、時に動の中の静を、転じて静の中に汪溢する靭い動を感じさせる。このように組み立てられたパフォーマンスは、人体の持つ表現の可能性を感じさせて美しい。特に、Baobab代表の北尾 亘の切れのある動き、硬軟両様の身体の使い分けは見事である。
     因みに、踊り手各々の立ち位置だが、京の町の碁盤目状の其々の道筋、交差などにキチンと従っている点も隠し味だ。
     宿題は、動から静へ、静から動へ移行する際の一瞬の静止点をキチンとトメとして表現仕切ることだろう。北尾氏自身語る歩行という基礎の確立、深化が望まれる。但し、不合理な動きをして腰を痛めぬように。

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    2014/06/02 18:30

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