満足度★★★★
SPAC「アヴィニョン演劇祭の60年」(映像)観ました
SPAC「マハーバーラタ~ナラ王の冒険~」も参加する、フランスの伝統ある演劇祭のドキュメンタリー映画。
技術ミスで前半はモノクロで上演、一旦中断後はカラーに。
観劇ツアー一行からは、「カラーになったら、情報量が増えて観にくくなった」との声も(笑)
常に、演劇表現に何ができるかを問い直し続ける人々の歴史。
観客が黙って見ているだけでなく、行動で態度を示す積極的な関わり方をする、いかにもフランスらしい演劇の運営。
演劇という芸術が、社会や生活に密接に関わっている構図が魅力的。
送り手と受け手が対等に包み隠さず議論する場。
第七劇場・鳴海康平さんが常々唱えていたものが感じられる。
物議を醸した舞台の、何が問題だったかという前提が分からないと、なぜ議論になったか理解できない面が多く、そこまで親切に書き込まれていない点が、異国民には残念。
上演された演目を、その特徴の解説も併せて、もっと多く見たかった。
このへんは、造詣の深い弁士を置くなど工夫できるのでは?
ともあれ、芸術に真剣に向き合う伝統を育む社会を見る、いい機会でした。
一緒に観に行ったメンバーの間では、「フランス人演劇問い直し過ぎ」で意見一致ww