満足度★★★★
新人同盟「うまくいえない」観ました
廃墟文藝部「MOON」、水素74%「荒野の家」、刈馬演劇設計社「76をめぐる暴言」…このところ立て続けに観ている家族劇が、またも登場。
訳ありの三姉弟、各々の立場が育んだ心の壁が入り組む関係性や、会話の齟齬が、常に緊張感をお茶の間に醸す。
(舞台上の三人のみならず、会話に出て来るだけの家族・親類らにも、それがありありと感じられる〉
冒頭の会話では、岸田國士や平塚直隆(オイスターズ〉を連想。
そして、そんな細部を吹っ飛ばす、理屈ではない「家族」の繋がりを感じさせる全体像。
心のつっかえがすっきり解消されるのではなく、それぞれのあるがままを
それまでよりも少し大きく受け入れて落ち着くラスト。
絶望に沈むのでも、一筋の光を求めるのでもない、これからも普通に生きていく姿。
経験の浅い彼らが、自主公演でこれだけ心を揺さぶる舞台を送り出した事に驚嘆。
あと、地元の演劇WS以来6年のつきあいになる台越くんは、演技はまだまだだけど朴訥なキャラで得しててずるいと思いました。
(←人の事言えるか)