満足度★★★★★
初!ダルカラさん!
タイトルに掲げられた螺旋の循環・・・という意味で、観易く、とても良質な作品だった。
ふり幅としては、
会話劇の中に、突拍子もなく熱い つかこうへいの芝居を混入させつつも、
それが全体的をかき乱しつつも(笑)
さりげなく鎮圧させるだけのものを持った劇団。
つまり、
大人の力を所持した劇団なのである。
その二人の刑事役の、大原研二さん一色洋平さんだが、まさに昭和を感じるが平成も感じるトップスピード!ギリギリのラインを駆け抜ける様はとてもスリリング!
大原さんの押し出し相撲な台詞回しは素敵だし、
一色さんの身体能力を駆使されたアクティングは完全に場を支配していた。
脚立から飛び降りるのが好き(笑)
一見、
人間だけの会話劇のように進行するが、ワニと鳥が人間のように話すのだが、
その関係性と、距離感が絶妙で、
そうした違和感を完全になくしてしまっているところも上手い。
何よりその二人の演技がキュート過ぎるのだ!(最高!)
中村梨那さんと、若林えりさんの抜群のコンビプレイ!
それぞれが、それぞれの動物になりきったベースの上の人間的な台詞なのでそれが心地よいのだ。勿論、演出を付けられたというのもあるだろうが、それ以上のものを二人は提示したのだろうと感じました。
大家さん役の中林舞さんのギスギスと人を追い詰めるシーンと、甘い感じのギャップも気持ち悪いし(褒め言葉です!)、
堀奈津美さんの「馬鹿牧場だよ!」のくだりは鉄板!
シュークリームぅぅぅぅぅぅぅの言い方が好き。
東谷英人さんの淡々とした話し方のアクセントは世界に溶け込んでいたし、
中間統彦さんの へたれっぷりと言ったら最高に可愛いへたれっぷりだった!(褒め言葉です!)
渡邊亮さんのボソボソ感は普段の好青年とのギャップ萌え!(笑)
非常に力のある内圧を高める芝居によく従事していると感じました。
百花亜希さんのふわふわした話し方は心地よく、矢野顕子の歌を聴いているような感覚になる。
途中、
少年A役の山崎彬(悪い芝居)さんはとても存在感があり、
その時間、完璧に少年Aの時間にし尽くしていた。
水槽に絡む仕草、そして舞台セットに長い手で絡み、つかみ、だらんとなる姿には圧倒される。やはり演技が上手いというか、場を圧倒する力があることを見せつけられる。
タイトルを完結させるには必要だった展開なのかもだが、
もう少し混沌とさせても僕は良かったかもと思う。