神なき国の騎士―あるいは、何がドン・キホーテにそうさせたのか? 公演情報 世田谷パブリックシアター「神なき国の騎士―あるいは、何がドン・キホーテにそうさせたのか?」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    日本版のドン・キホーテ
    開場時、橙色の法被姿のスーツオジさん多いと思ったら、友の会貸切公演日だった。
    ドン・キホーテが基の話だが、作家の作風ゆえか、萬斎流現代日本アングラ舞台ぽい感じだったが、ドン・キホーテとサンチョ・パンサの向う先は眩しかった。大駱駝艦の存在が物語に深みを与えているかのよう。
    わからないようでわかりやすい話だった。約105分。

    舞台終了後、次回公演と萬斎館長のサインが当たる、約30分程の会員お楽しみ抽選会w催し実施。どちらもカスリもしなかったw。
    館長の10分程度?のスタンドマイクで!一人アフタートークあり。
    御本家の「ややこしや」発言頻発でした。
    3/10 加筆修正

    ネタバレBOX

    世田谷パブリックシアター会長による挨拶、上記イベント終了後、野村萬斎氏一人残ってマイクスタンドトーク開始。箇条書き。

    萬斎氏がsept館長になってから12年め。あの時から、日本の状況はかなり変わった。今までもシェイクスピア等、先行作品で川村さんの作品を上演しているが、今回は初めて書き下ろしてもらった。震災をイメージしているがなかなかわかりづらかったので、それをわかりやすく見せるのに苦労した。
    見せ方が、紙芝居風だったり、ドリフぽいが、役者が上手過ぎるので嘘くさい人々と認識出来る、記号的キャラで新宿をイメージしたセット。
    ドン・キホーテはボケているのかわかってやっているのか、それがこの作品の骨子。

    舞台の闇の見せ方。
    裏の意味で現代劇のわかりづらさ。途中からは、擬人化された動物を見ている。
    反転した世界がバリケードの中、という意味。さっきまで馬だったのに擬人化されたから見るややこしさも加わる。途中、闇を見せたりするが「輝く闇」とあるので、闇が輝く?とどうやっていいのか、また考え込んだそう。その光りは闇を際立たせる演出、そんな中でわかる人となると、誰にしようと思ったら闇の中で目立つ人=大駱駝艦の白塗り姿が思い浮かんだ。彼等は褌姿で舞台に出て行く。その彼等が身につけている褌は専門用語で「ツン」と言うらしい。パンイチ=ツンイチの意。

    敵にも味方にも銃乱射、その矛先は国家でも構わない。
    風車は大駱駝艦によるパフォーマンス。最中破壊されるが、どうしても原発をイメージするのではないか。すぐにわかっても困るが3・11をぼかした話。ややこしや。
    世田谷発信の舞台なので、冒頭は現行のスタイルになった。
    最初のイメージはドン・キホーテとサンチョパンサがスズラン通りを歩き、お通夜に参列したり、店先で買い物したりと三茶の街中をうろついて劇場に入ってくる所から、と考えたりした。(←そっちの方が面白そうなんだが…)でも、他府県で公演あるし、それをやるとその劇場の観客にはわからないのでやめて、ああなった。ややこしや。
    闇が光りを逆照射する場面は3〜4回あった。

    劇場出たら見た事をすぐ忘れるような舞台も良い(某氏の事?w)
    だが、ややこしや、ややこしや、でよくわからないのも良いと思い、それをやる事が公共劇場なりの問題提起の役割だと思っている。

    Q&A
    Q)子連れ狼、座頭市、紋次郎、どれも楽しんでやっていたような?
    A)必要か?と思いつつ、ヒーロー像と思って楽しんでみせてみた。早替えは意外と楽しい。
    Q)川村さんへの書き下ろし依頼はいつ頃?
    A)震災前だったか、後だったか、いつだったかなー?たぶん後だと思う。

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    2014/03/09 00:29

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