失望のむこうがわ 公演情報 アル☆カンパニー「失望のむこうがわ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    三浦作品初観劇
    昼メロみたいな題材を三浦大輔が思わぬ形で料理した大人の会話劇。
    話が面白くなるまでにかなりの時間を要するが、そこまではご辛抱を!

    ネタバレBOX

    話が面白くなるのは、妻の浮気をめぐって揉めている熟年夫婦のもとを、夫に呼びつけられた間男が訪ねてきてから。
    全てを話すよう夫に迫られた若い間男は誘いに乗って浮気に狂う妻を面白がっていたことを白状し、「ババアの息、超臭えんだけどw」「ババアの喘ぎ声、超キモいんだけどw」などとLINEに書いて笑い者にしていたことまで告白。
    さらに、呼び出しに応じたのは、ダメ人間の自分が修羅場に耐えて人間的に成長するためであることを述べ立て、「だから、済まないとかいう気持ち、全くなくて…。俺の人生のために2人(=夫妻)を利用しました!!」とまでぶちまける。
    間男の告白から妻が被害者であること、コケにされていたことを知った夫は浮気した妻をそれ以上責めることができなくなり、加えて、妻を浮気に走らせた不甲斐ない己までが蔑まれていたことに気づき、自分たち夫婦が取るに足らないしょうもない存在であることを思い知らされて意気消沈。
    間男が去ると、夫妻は自分たち自身を笑うほかなくなり、さっきまでの修羅場が嘘だったかのごとく自嘲的な笑みを浮かべながら楽しげに会話を始める…。
    破局しかけた夫婦を、皮肉にも妻の間男が救い主となり復縁させるという筋立てはこれまでに接してきたどの浮気譚にも見られなかった類のもので、興味深く鑑賞したが、間男が現れる前、浮気した妻を夫がくだくだしく問いつめるくだりは目一杯の綾が凝らされているとはいえ類型的で新鮮味に欠け、少々退屈。
    よって星は3つとします。

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    2014/02/22 05:06

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