期待度♪♪♪♪♪
家出
「書を捨てよ」以下略。を読んで、ホントに家を飛び出して天井桟敷に行った連中が結構いた。誰一人、寺山になれたわけではないが。所詮、誰かの跡をついてゆく連中は、其処までだ。そんなことより、「虚人 寺山修司」を書いた高取が、虚を見出したのは、身体性の欠如したフィルムということか? それを身体性を持った役者たちとの同居で、何が起き、何が起きないか? 観客は、どんな反応を示すか? そんな実験をやりたいのだろうか? 何れにせよ、期待している。家出なんぞより、ずっと遠くまで来てしまったハズの我々は、何を失くしたのか? 多くの者が忘れている。だが、忘れていること自体は大きな問題ではない。忘れてしまったという事実を最早、思い出さないことが問題なのだ。