満足度★★
ねんざん
一応、演劇とバンドのコラボというコンセプトなのかと思いきや、全体の構成がキチンと考えられているとは思えず、而も、演技・演出、発声、注意力などの基本が出来ているとも思えなかった。音楽の方もパーカッションは打力もスナップの利かせ方も、パンチ力、鋭さに欠ける。叩き方が単調で、とてもステージに立って聴衆に聞かせるレベルではない。
演技に関して一つだけ、具体的に変だと思った点を上げておくと、一応、室内を表しているように思える広くて大きな敷物の中央に卓袱台が設えられ、男が一人正座している所へこの家の主婦が麦茶を持って入ってくる最初のシーンで、正座している男は、外で履く履き物を履いたまま正座しているし、主婦も矢張り履き物を履いたまま、着座するのである。洋室という設定にしてテーブルとイスは洋風の物を用いるか、履き物を脱ぐかどちらかにしなければ、如何に和洋折衷大好きの日本人であっても不自然であろう。
歌われている歌の歌詞を聞いてもうわっ滑りで、唯、皮相の見だけが見える。表現する者とは言い難い。