ずぶ濡れの物売り 公演情報 カトリ企画ANNEX「ずぶ濡れの物売り」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    意味のなさが不気味
    ハーマン・メルヴィル短編小説をもとにしたひとり芝居。

    カトリ企画の作品はいつもこちらが試されているような感覚に陥る。

    ネタバレBOX

    今回強く感じたの「空回り」。
    あるいは、こちらから言えば「置いてけぼり」。

    それは登場人物の1人とも重なるのだが、演出や役者の意識が先へ先へと行きすぎたのではないだろうか。
    どういう意識で演じていたのかが気になった。

    小菅鉱史さんは、「身体」を強烈に観客へ押し付けてくる。
    裸になって、ぐいぐい来る。
    張りのある肉体が舞台の上でそそり立つ。
    時折、ちょっとニヤついたような表情を見せたりするので、恐いし気持ち悪い。

    そもそもこのストーリーが意味不明で不気味さがあり、気持ち悪いので、小菅鉱史さんがそれを助長するというシカケになっている。

    すべての行為に意味があるのかないのかわからない。
    カツラを被ったり脱いだりと、まったく意味不明で、めまいがする。
    ぐいぐい引き込まれているのは確かだ。

    完全に役者と演出の手中に落ちたと言っていい。

    冒頭に、誰かわからないが、人が袋に押し込められて、舞台に運ばれてくる。
    まさに、観客がその袋の中にいたのだ。



    終演後のイベントは、黒岩三佳さんによる『お岩』。
    尻上がりに引き込まれて行ったのだが、エンディング間際に、一言、痛恨のミスが。

    0

    2014/01/05 06:28

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大