青春の一コマを深く信奉しているように感じる
劇団『ポップンマッシュルームチキン野郎』は所見だが、間違いなく、これが最高傑作なのだろうと思う。逆に、「これを上回る作品があったのか?」と疑ってしまう仕上がり である。
宇宙人を登場させ、銀色に光る脚八本を左右へ揺らしながら、「学園ドラマ」「人間ドラマ」「スポ根 ドラマ」、どれを取っても、普遍性を有している。すなわち、本舞台は、主人公を宇宙人ではなく、「不思議な力を持つ少年」に置き換えたとしても、全く等しい感動を与えることができたはずだ。
※バレてないネタバレ
私は、不覚にも、泣いてしまった。裏を返せば、基本、バカバカしいコメディ舞台だけあり、「喜怒哀楽の破壊力」を発揮していた。このことは、舞台作品をジャンル別で分類する考えに異議を申し立てている。また、沖縄辺野古基地移設、オスプレイといった、政治社会問題を、下ネタを交え「笑い化」する。これも、アメリカの人気テレビ番組『サタデーナイトライブ』へ通じる手法なのではないか。必ず批判を浴びるネタ(黒人)もあった。今回は二、三個だったが、ブラック•コメディの開発発展を、今後 期待したい。