満足度★★★★★
刈馬演劇設計社「クラッシュ・ワルツ」観ました
五月の初演を観て、それまでの刈馬さんとの作風との違いに衝撃を受けました。
今回、ほぼ半年でのスピード再演。キャストも全員初演と同じ。
はたして集客は…と思いきや、早くから完売御礼の連続。すごいや。
すでに話を知っているので、美術のそこかしこに強い意味を感じる。
運命の交差点。絶やされぬ贖罪。逃げられない檻。
初演よりそれぞれのキャラのエッジが立ち、人格ギリギリでの人生すらかけたやりとりを際立たせる。
背中合わせのエゴと他者愛。
罪悪感が生む、被虐・加虐への依存。
目に見える死と、次に向かう生の誕生。
そして、カッターナイフのように鋭くも壊れそうな、全てを許す聖母の姿が浮かぶ。
(↑じつは初演では、「滲み出てくる狂気」「凄かった。壊れ具合が」「あの笑顔は正気の沙汰じゃない」「怖かった」との評判がww 長嶋さあ~ん。。。)
単純な再演ではない、繊細な演出と演技の作り込みによる、物語の再生。
改めて、緻密な構造や伏線に唸る。
※なお、刈馬カオスさんは、公演中にこの戯曲で、日本劇作家協会・新人戯曲賞を受賞されました!
ネタバレBOXには、ツイッターでの刈馬さんからの速報を受けて、一時間後にこりっちへ聞き込んだ記事を再録しました。
ほんま、すごいイベント性でしたわ…